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導入事例:京都第一赤十字病院様

導入ソリューション
 ・ビジネスベーシックスタジオ Teams / Outlook / 予定表
 ・ナレッジマニュアル(日本赤十字社全体で導入)


日本赤十字社全体への Microsoft 365 導入に伴い、京都第一赤十字病院では職員向けの教育として、KANのオンライン研修(ビジネスベーシックスタジオ)を採用し、医療従事者の大規模な人材教育として大きな一歩を踏み出しました。その決断の背景と今後の展望について、池田院長と岩永事務部長、推進メンバー(医療情報課 川本課長、経営企画課 本多課長、山本係長)に伺いました。
左より 山本氏 川本氏 椎野(KAN) 池田院長 岩永事務局長 青木(KAN) 本多氏 嵯峨(KAN)
決断の背景にあったのは、病院経営に関する危機感
院長が本取り組みを進める決断をしたきっかけは「2023年に向けた病院経営の危機感」でした。日本全体の景気低下、そしてそれに追い打ちをかけるように、新型コロナウイルス感染症(COVID‑19)の感染拡大が起こりました。医療は成長産業ではなくなり、その状況下で生き残るためには「効率化が必要」と院長は話します。医療業界はICT化が遅れており、その取り組みのカギの一つは「システムを使う事務系職員のスキルである」という確信から、ツールの導入に伴う職員向けの大規模な研修の実施に至りました。
京都第一赤十字病院 院長
池田 栄人 氏
人材教育への戦略的投資
今までは、投資と言えば医療機器に対するものが一般的で、事務系職員のスキルアップやマネジメント人材教育に対する投資は後回しになっていました。今回、国からの助成金の後押しもあり、院長と事務部長で相談し、3年後に向けて職員のスキルアップに投資をすることを決めました。あくまでこの取り組みは手段であって、大切な目的は、赤十字病院の職員が成長し、2023年以降は自ら病院経営・運営のマネジメントをリードしていくところにあります。

病院のモデルケースがなければ、自らモデルケースを作る
赤十字病院は、企業系の病院と異なり、ICT化、DXのモデルケースが出づらい状況にあります。まず、病院長は基本的には医師であり、起業家であっても経営企画、戦略の専門家ではありません。だからこその強みはありつつも、その状況を踏まえた上で、どういった経営方針を打ち立て、運営する組織を作り、そのための職員をどのように教育していくかというのは、1つの大きな命題であります。
「京都第一赤十字病院の"中の人材"を育てる」その重要性をわかっているからこそ、今回、職員全員に Microsoft 365 のライセンスを付与し、事務系職員をはじめ、医師、看護師、全ての職員を巻き込んだICT化や業務改革を推進することに踏み切りました。
院長自らTeamsの研修を受講。チャットによるコミュニケーションを体感
「現場に近い人たちが使いやすいと感じなければ効率化できない。いくら上層部で考え、ツールを使うようにと勧めても、現場がわからない、では意味がないので、現場の様子を知り、声を聞くことを心がけています」と院長は言います。知識を持った職員が複数人、お互いに協力し合い、業務改革を進めていく必要があると考えているからです。
京都第一赤十字病院 医療情報課長
川本 昌彦 氏
最初に、院内のコミュニケーションの迅速化を図ることを目指し、オンライン研修(ビジネスベーシックスタジオ - 仕事のキホン - Teamsのキホン/Outlookのキホン)を院長含め推進メンバーが受講しました。KANの実践的な研修をとおして、職員間の連絡・やりとりがスムーズになるイメージを持つことができたので、研修を段階的に院内に展開しています。院長自ら何ができるのかを体感し、そして、職員がそれを使って行動変容していく姿を観察しながら、追加施策を検討・利用定着させていこうと考えています。

今まではメールでのやり取りが中心で、メールアドレス保有者は職員の1/3程度でしたが、今後はライセンスを全職員に配布し、コミュニケーションの中心をTeamsにしていこうとなりました。職員の皆さんは、プライベートではLINEを使っていらっしゃる方が多いので、メールよりもTeamsの方が身近なものに感じられるのではないかと思っています。実際、触ってみたら、Teamsって便利だね、という声も多く聞かれました。院内だけでなく、他の病院や外部の方々とのやり取りにも利用できそう、という声も上がっています。
マニュアルを配布するだけではなく、オンラインで講師と受講者が双方向のやりとりをする研修を受けたことで、操作が身につき、使うシーンも頭に入っている印象があり、良かったなと感じました。自分達が内製で研修を実施するのではなく、KANにお願いすることによって、病院として本格的にDXを推進する、業務を改革しコミュニケーションを変えていく方向に進んでいることをより明確に意識づけできたと、研修の効果を実感しています。
京都第一赤十字病院 経営企画課長
本多 登 氏
今回の Microsoft 365 導入、職員研修にあたっては、業務改革に積極的に取り組まれる岩永事務部長や、医療情報課川本氏、経営企画課本多氏・山本氏といった、チームの推進力が大きく影響していました。

Microsoft 365 には Office だけでなく、様々なツールが含まれ、セキュリティやメールだけで利用するのは勿体ない、もっと活用し業務効率化を進めるべきだ、とツール導入、教育プランを作り、院長に進言しました。

ツールを導入しただけでは、なかなか理解は深まらず部分的な利用にとどまってしまいますが、それを事前に予期していた本多氏を中心とした推進チームが、ツール導入前からKANと一緒に教育計画を立て、プラン作成の段階から教育検討を進めてきました。
京都第一赤十字病院 経営企画課係長
山本 真弘 氏
そこには、まずは現場のITリテラシーを向上させ、スムーズな定着をしなければ、本質的な業務の効率化の推進は難しいという強い課題意識がありました。

そして、それを強力に支えたのは、経営企画課と医療情報課の両課における信頼関係と協力する姿勢、池田院長がかねてから推進してきた「風通しの良い病院の組織文化」という土壌でした。

その結果、事務系職員に加え、医師、看護師の皆さんを巻き込み、徐々に進み始めています。
研修のフォローアップQA会で職員の質問に答える嵯峨講師
事務系の職員の武器を身につけさせたい。そして、病院経営を支える人材へ。
院長と事務部長が出席する会議のペーパーレス化もすでに定着しつつあります。印鑑・書類を持って右往左往、という手間が圧倒的に減っています。また、現在、変化に対してアレルギー反応を示している職員も、徐々にその便利さに慣れていくとみています。コミュニケーションや情報を Teams に集約し、オンラインでのやり取りにも慣れてきたので、他ツールの習得の段階に進んでいます。
今後、Power Automate を用いた自動化や、デジタル化についていけない職員の確認と全体底上げを目的とした理解度テストの実施、更にレベル分けしたフォローアップ研修も実施していきます。Microsoft 365 の利活用を通して、病院全体、組織の在り方など、DX推進、業務に対する考え方、働き方の変化に繋がることを期待しています。
オンライン 研修ビジネスベーシックスタジオを受講中の様子

KAN担当の声
嵯峨 宗忠 : 講師紹介ページ
普段パソコン業務に慣れていない方が、はじめてオンラインの研修に参加されますので最初のうちはご不安だったと思います。研修では、操作がうまくいかない方をフォローして進めていきますので、段々操作に慣れていかれますし、失敗しても大丈夫なんだという雰囲気が醸成され、積極的にご質問していただくようになったのが、とても印象的でした。「業務で使うのが楽しみになりました」というお声をいただけたときはとても嬉しかったです。今後も、活用のきっかけが得られる研修を提供できるよう、講師としてご支援していきます。
椎野 磨美 : 講師紹介ページ
現在もプロジェクトは継続中ですが、既にこれまでの6か月間の取り組みの成果が出ています。研修を受講された方々のITリテラシーの向上は、数値として可視化できています。このように、早い段階から成果が出る要因は、意思決定を迅速におこない、現場の変化に柔軟に対応できている点があげられます。京都第一赤十字病院様と弊社のコミュニケーションは Teams のチャットベースなので、気づいた点をタイムリーに共有しながらプロジェクトを最適化しながら進めることができます。DXを推進するには、「制度」「環境」「意識」を整える必要がありますが、いちばん難しいのが「意識」の部分です。京都第一赤十字病院様の「風通しの良い病院の組織文化」の土壌は、まさに、この「意識」の土台にあたります。「わからない」を「わかる」へ、「できない」を「できる」へ変えていくためには、自分の「わからない」「できない」を言えることが大切ですが、これが実践できているのも「風通しの良い病院の組織文化」が醸成されているからだと感じています。京都第一赤十字病院様のさらなるDX推進、働き方の変革が進められるよう、組織開発・人材育成のパートナーとして、これからも信頼される存在であり続けたいと思っています。
病院経営を戦略的に効率的に回していくことを目指して。
そのための”人財”育成
今回、院長様をはじめ、推進メンバーの皆様のお話をお伺いし、改めて、病院を運営していく組織、組織を構成する「人」を財産として考えていらっしゃる京都赤十字第一病院様の経営方針に大きな感銘を受けました。情報のやりとりをするスピードが重要となる医療現場において、Teams の活用はDX推進、業務効率化の大きな一歩になると確信しています。弊社KANを信頼し、教育計画からおまかせいただいたことに心より感謝いたします。
今後も、医療従事者のみなさまのDX推進に貢献できるよう、医療現場における課題を踏まえた業務効率化のご支援を進めてまいります。
青木 沙織
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